一青窈さんの曲で一躍有名となったハナミズキ。
ハナミズキという名前は知っていても、どんな花なのか分からない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、知名度が高いのにミステリアスな存在「ハナミズキ」についてご紹介します。
記事を最後まで読めば、ハナミズキの興味深い花言葉や、アメリカとの意外な繋がりが見えてきますよ。

ハナミズキはどんな花?

まずはハナミズキの基本情報を見ていきましょう。

種目ミズキ科
原産地アメリカ東部
別名アメリカヤマボウシ
英語名Cornus florida/Dogwood
漢字表記花水木

漢字表記でピンときた人もいると思いますが、実はハナミズキは花ではなくです。
桜のように綺麗な花びらが印象的なため、樹よりも花としてのイメージが浸透したのかもしれません。

別名の由来は日本原産のヤマボウシに似ているから

ハナミズキはアメリカが原産地となり、日本や朝鮮半島に古くからある「ヤマボウシ」に似ています。
そのため別名が「アメリカヤマボウシ」と名付けられました。
ヤマボウシとハナミズキはそっくりに見えますが、よく見比べると次のような違いが分かります。

 ハナミズキヤマボウシ
花びらの形先端が丸く、切れ目がある先端がとがっている
開花時期4月~5月5月下旬~6月頃
実の構造核果集合果
樹皮灰黒色でひび割れている赤褐色でうろこ状に剥がれる

このように、一見似ているハナミズキとヤマボウシの違いは、花びらの形状や木肌の特徴に表れています。

英語名「Dogwood」は直訳で「犬の樹」

ハナミズキの英語名のひとつ「Dogwood」は、直訳すると「犬の樹」といった意味になります。
なぜこのように呼ばれているのか、不思議なネーミングですよね。
一説によると、その昔犬の皮膚病を治すために、ハナミズキの樹皮から薬を作っていたそうです。
そのため、Dogwoodと呼ばれるようになったのではないかと言われています。

ハナミズキの季節はいつ?

ハナミズキ紅葉

ハナミズキは、1年を通してさまざまな姿を楽しめる樹木です。
中でも春と秋ではガラリと印象が変わるため、庭木街路樹として季節を美しく演出してくれます。
ここでは春と秋のハナミズキの特徴についてお伝えします。

【春】ハナミズキの花が咲く

春はハナミズキが花を咲かせる季節です。
開花時期は4月~5月頃にかけてとなり、花の直径は8cm前後とやや大きめで見栄えがします。
また、ハナミズキの花は種類によって色がさまざま。
赤・白・ピンクなど、春の澄んだ青空に似合う鮮やかな色合いです。

【秋】ハナミズキの紅葉を楽しめる

秋になるとハナミズキの葉が紅葉し、赤く色づきます。
ハナミズキの葉は約10cmの楕円型をしており、葉全体が赤く染まると華やかな印象になります。
さらに、葉の紅葉だけでなく、9月~11月には赤い実をつけるのもハナミズキの特徴です。
赤くて小さい実はツヤツヤと輝いており、紅葉と同じ赤色でも質感の違いが目を楽しませてくれるでしょう。
ちなみにハナミズキの赤い実は人間には美味しくないそうですが、鳥が食べている様子は頻繁に見かけます。

ハナミズキの花言葉

ハナミズキ

続いてはハナミズキの花言葉とその由来をご紹介します。
ハナミズキの花言葉はいくつかあり、それぞれ違う由来を持っています。
その中には、日本に根付いた歴史的背景が分かる花言葉もありますよ。
それでは見ていきましょう。

返礼」「公平」の由来

まずご紹介するのは「返礼」と「公平」という花言葉です。
「返礼」と「公平」の由来は、ハナミズキがアメリカから日本へ贈られた樹木であることが関係しています。
1912年に当時の東京市長が、アメリカのワシントンD.C.へ桜の樹を贈りました。

そして、桜のお返しとして日本へ贈られてきたのがハナミズキです。
このことから、ハナミズキには「返礼」と「公平」という、日米の交流を表す花言葉がつけられました。

永続」「耐える」の由来

「永続」「耐える」という花言葉には、ハナミズキの特性が反映されています。
ハナミズキは街路樹に使われるほど、耐久性があり頑丈な樹木です。
街路樹に選ばれる木は樹齢が長く、大気汚染や温度変化に耐える必要があります。
ハナミズキはそのような条件を満たしていることから、「永続」「耐える」といった花言葉がついたのでしょう。

華やかな恋」の由来

最後にご紹介する花言葉は「華やかな恋」です。
花は恋愛や女性の象徴になぞらえることが多いですよね。
「華やかな恋」という花言葉も、ハナミズキの赤・白・ピンクといった彩り豊かな花の色からイメージされています。
ちなみに「華やかな恋」の花言葉を持つ他の花は、シンビジウム・アメリカフヨウ・グラジオラスなどがあります。
どの花も、色彩や花の大きさがゴージャスな印象です。

海外におけるハナミズキの意味

イースターとハナミズキ

日本で花言葉や花の意味があるように、英語でもそれぞれの花に意味が付けられています。
特に、ハナミズキはキリスト教と関連が深いとされており、興味深い逸話も存在します。
ここでは、ハナミズキとイエス・キリストの伝説および英語での意味をご紹介します。

ハナミズキとイエス・キリストについて

ハナミズキは頑丈な樹であると前述しましたが、その頑丈さゆえに磔の樹として利用されていました。
そしてイエス・キリストの磔刑にも、ハナミズキが使われたそうです。
イエス・キリストは処刑後に復活しますが、復活したとき森のハナミズキが花びらを赤く染めたという伝説があります。
その後も毎年イースター(キリストの復活祭)の時期になると、ハナミズキの花が咲くようになったとのお話です。

メッセージ性のある英語での意味

ハナミズキとイエス・キリストには、もう一つエピソードがあります。
イエス・キリストは磔に使われ悲しんでいたハナミズキを、今後は磔に使用されないよう細く変えたそうです。
ハナミズキの声を聞き、願いを叶えてあげたイエス・キリスト。
このエピソードで生まれたのが「Am I indifferent to you?(私があなたに関心がないとでも?)」というハナミズキの英語における意味とされています。

ハナミズキは育てられる?庭木鉢植えで人気

ここまで読んで、ハナミズキへの興味が深まった人もいるのではないでしょうか。
近隣にハナミズキがない場合、自分の庭に植えて愛でてみるのもいいかもしれません。
ハナミズキはシンボルツリーとして人気があり、洋風のお庭によく似合います。
大きいものだと10mほど育つハナミズキですが、家庭園芸用では2~3m程度のちょうど良い高さになります。
家の外観を引き立てるだけでなく、日差しや風よけとして天然のカーテンになるでしょう。

ハナミズキの庭植えの育て方

ハナミズキをお庭に植えたい人へ向けて、育てるポイント注意点を簡単に解説します。

【庭植えのポイント】

  • 用土:水はけのいい場所を選ぶ
  • 日当たり:日当たりの良い場所に植える
  • 水やり:真夏の暑い季節以外は特に不要

お庭に水はけのいい場所が見つからない場合、赤玉土腐葉土を混ぜて使うと水はけが良くなります。
また、日差しをたくさん浴びたハナミズキは秋になると綺麗に紅葉しますよ。
注意点としては、秋頃に「うどんこ病」という葉っぱの色が白く覆われる症状です。
うどんこ病になると光合成が上手くいかなくなります。
症状の出ている葉を切り取り、専用の殺虫剤・殺菌剤を散布しましょう。

ハナミズキの鉢植えの育て方

お庭に植えるスペースがない人やマンションに住んでいる人は、ハナミズキを鉢植えで楽しむのもおすすめ。

【鉢植えのポイント】

  • 鉢:苗木よりひとまわり大きいサイズを選ぶ
  • 日当たり:日当たりの良い場所で育てる
  • 水やり:土が乾いたらたっぷりと水を与える、夏場は朝に水やりする

ハナミズキがまだ成長段階のときは、年に1回のペースで大きな鉢へ植え替えます。
春の開花に備えて、9月~2月の間は月に1回ほど化成肥料を与えてくださいね。
庭植えより少し手間がかかりますが、きちんと育てれば綺麗な花が咲きますよ。

季節で変わるハナミズキの姿を楽しもう

今回は、ハナミズキの基本的な情報から、花言葉や面白いエピソードまでお伝えしました。
ハナミズキは春に花を咲かせ、秋には紅葉と赤い実をつけるなど、四季ごとに違う美しさが魅力です。
さらに、花言葉からはアメリカとの歴史的背景を見ることができましたね。
ミステリアスな印象のハナミズキでしたが、街路樹や庭木になるなど意外と身近な存在に感じられたのではないでしょうか。
ハナミズキで季節らしさを満喫してくださいね。