「すずらんっていつ咲くの?」
親しみやすく知名度の高いすずらんですが、ずずらんが咲く季節など、詳しいことは知らないという方も多いのではないでしょうか。
こちらの記事では、すずらんについて詳しく知りたい方へ次の内容をご紹介します。
- すずらんの種類や別名、開花時期
- すずらんの花言葉
- すずらんの香り、香水について
- すずらんの伝説
すずらんの基本情報から豆知識まで、ぜひ参考にしてみてください!
すずらんの種類・別名・誕生花を紹介
すずらんの基本的な情報は次の通りです。
種類 | ドイツスズラン、日本原産すずらん |
別名 | 君影草(キミカゲソウ)・谷間の姫百合 |
季節 | 春(4月~6月ごろ) |
誕生花 | 5月1日・5月2日・5月28日 |
日本にあるすずらんは、大きく分けてドイツスズランと日本原産すずらんの2種類といわれています。
2種類のすずらんの違いとは何なのでしょうか?
また、別名が付けられた由来についても気になるところ。
まずは、日本で見られるすずらんの種類や、別名の由来から解説していきます。
北海道とそれ以外の地域ですずらんの種類が違うことも
北海道にはすずらんが多く自生していますが、本州とは異なる種類ということをご存知でしょうか?
北海道と本州以北では日本原産のすずらんが主流で、本州以南に生えているのはドイツスズランという種類です。
2種類のすずらんは見た目がほとんど一緒ですが、花の咲く位置が異なります。
ドイツスズランの花は葉っぱより上の位置にあり、日本原産すずらんは葉っぱより下に花が咲いているのです。
また、ドイツスズランの方が香りが強いという特徴もありますよ。
すずらんの別名の由来
すずらんの別名である「君影草」は、すずらんの咲き方を表しているとされています。
すずらんの葉っぱは花本体よりも大きくて目立ち、花びらが葉っぱの影に隠れるように咲いています。
ひっそりと影で咲く姿は、謙虚な美しさを感じますね。
また、二つ目の別名「谷間の姫百合」は、すずらんの英語名が関係しています。
すずらんの英語名は“Lily of the Valley”と言い、日本語に訳して谷間の姫百合と呼ばれるようになりました。
すずらんはもともとユリ科とされていたので、Lily(=百合)と名前に入っているのも納得です。
すずらんの季節は4月~6月ごろ
すずらんは春の花であり、4月~6月頃が旬の季節です。
すずらんは寒さには比較的強いものの、暑さに弱いため夏が来る前に見頃を迎えます。
春の花というと桜やチューリップなどの印象が強く、すずらんは少し目立ちにくい存在かもしれません。
ですが、実はさまざまなところで、すずらんが春のイメージとして活躍しているんですよ。
続いては、春の花としてすずらんがよく用いられているケースをご紹介します。
すずらんは春の象徴!着物の柄や受験にもよく登場する
すずらんが春の象徴となっている一例が、着物の柄やお受験問題です。
着物の世界では、季節に合わせた草花の柄を身に付け、四季を楽しむ風習があります。
そのため、春が近づくとすずらん柄の着物を着る人が増え、それを見た人は「もうすぐ春だなぁ」と実感するそうです。
また、小学校のお受験では、どの季節にどの花が咲くかという定番の問題があります。
出題されるのは日本原産の植物であることが多く、すずらんも「春」の花として登場します。
春生まれの女の子に名付けられることも
お花に関連した名前は漢字や響きが可愛らしく、女の子に名付ける人も多いですよね。
春生まれのお子さんであれば、「鈴蘭」という名前がつけられることがあります。
花に関連した4文字の名前には、他にも「向日葵(ひまわり)」や「桜子(さくらこ)」などがあり、上品で育ちが良さそうなイメージです。
このように、すずらんは色々な場面で春の花として親しまれています。
すずらんの花言葉
すずらんには次のような花言葉があります。
- 愛らしさ
- 謙遜
- 純粋・純潔
- 再びの幸せ
花言葉はその花の特徴やイメージを表しています。
すずらんは小ぶりで真っ白な花びらを持っているので、主張しすぎない謙虚さと愛らしさが花言葉にぴったりです。
また、「純粋・純潔」という花言葉はすずらんの白さを表す他に、聖母マリアの伝説が関係しているといわれています。
「再びの幸せ」についてもフランスの歴史が関係しているので、すずらんの花言葉に関する2つのお話を、続いてはご紹介します。
すずらんの花言葉に関する伝説・歴史
聖母マリアといえばイエス・キリストの母として有名な存在です。
西洋の一部地域では、すずらんは「聖母マリアの花」とされています。
一説によると、聖母マリアの涙が地面に零れ、そこからすずらんが生えたそうです。
そのため、聖母マリアを象徴する「純潔」という花言葉がすずらんにつけられたのでしょう。
また、花言葉「再びの幸せ」には、シャルル9世という16世紀のフランス王が関係しています。
もともとフランスでは5月1日が「愛の日」とされており、シャルル9世は5月1日にある女性からすずらんを貰ったそうです。
すずらんを貰ったシャルル9世はとても喜び、その幸せを分けてあげようと、宮中の女性達にすずらんをプレゼントしました。
このことから、自分の貰った幸せを再び誰かに分け与える、という意味が花言葉に込められているのでしょう。
フランスでは現在も、5月1日に大事な人へすずらんを渡す風習・イベントがあります。
ちなみに、日本においても5月1日は「すずらんの日」となっています。
すずらんは世界三大花香
いい香りのするお花はたくさんありますが、その中でもバラ・ジャスミン・すずらんは香料としてよく使われるお花です。
保湿クリームや柔軟剤の香りなど、さまざまな商品で見かける方も多いのではないでしょうか?
これらの3つの花は「世界三大花香」もしくは「三大フローラルノート」と呼ばれています。
すずらんの香りはグリーンを感じる爽やかさと、すっきりとした清潔感のある印象です。
香りとして使われるのは、日本原産種より香りの強いドイツスズランがほとんど。
ドイツスズランはフランス語で「ミュゲ」といい、ミュゲの香りを再現した香水も多いですよ。
すずらんの香水は大人の女性に人気
すずらん(ミュゲ)の香りをイメージした香水といえば、クリスチャン・ディオールの『ディオリシモ』が有名です。
販売から数十年経っても根強い人気を誇る香水で、「色々試したけどやっぱりディオリシモに戻る」という意見を聞きます。
他には、セレブに人気のあるサンタ・マリア・ノヴェッラの『オーデコロン(Mughetto)』も、すずらんを代表する香水です。
いずれも少しお高めの香水ですが、すずらんの香りが好きならぜひ使ってみたいですよね。
最近では、お得に香水を試せる香水の定期便サービスが流行っています。
月額2,000円前後で高級ブランドの香水を試せるので、1瓶買う前にまず試してみたい方におすすめです。
すずらんの毒性は香水では無害
実は、すずらんは根や花に毒を持っています。
すずらんを活けた水をペットが間違って飲んでしまい、死亡した事例もあるのだとか。
毒があると聞くと「すずらんの香水は大丈夫なの?」と心配になる方も多いはず。
ですが、すずらんの香水を使っても体に影響はありませんので安心してください。
香水に使われているのは、すずらんの香りを再現した合成香料であることがほとんどです。
すずらんから精油をとることは難しく、とれたとしても希少なので値段はとても高価になります。
そのため、香水や柔軟剤などで本物のすずらんが使われることはほぼないでしょう。
あくまで「本物のすずらんに近い香り」なので、安心して香りを楽しんでくださいね。
すずらんの基本情報まとめ
今回は、すずらんの基本情報から豆知識まで、いろいろとご紹介しました!
まとめると次の通りです。
- 本州以南はドイツスズラン、本州以北は日本原産すずらんが主流
- 別名の君影草はすずらんの生え方、谷間の姫百合は英語名が由来
- 開花時期は4~6月ごろ、春を象徴する花
- 花言葉は「愛らしさ」「純粋・純潔」「謙遜」「再びの幸せ」
- すずらんの香りは世界三大花香
- すずらんは毒があるが、香水は問題なし
すずらんに関する知識を、一通り得ることができたのではないでしょうか?
5月1日(すずらんの日)は、大切な方にすずらんをプレゼントしてみてくださいね。
すずらんの香水欲しいです^_^
コメントありがとうございます。
すずらんの香り、とても素敵ですよね。
春のお花なので今の季節にぴったりですよ♪
ぜひチャレンジしてみてくださいね!