今年も、「七五三」の季節が近づいてきました。七五三といえば、着付けをして、写真を撮って、神社に参拝して、食事会へ行って…とやることも行くとこも盛りだくさん。意外と移動や人と接する機会が多い行事です。
子どもの成長を祝うおめでたい行事なので、ぜひ行いたいところですが、今年は新型コロナの影響もあり、どうしようと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。今回は、自宅でできるすてきな七五三をご提案します。
①「七五三」ってどんな行事?
七五三は子どもの成長を祝い、これからの健康を願う日本の伝統行事。古くから行われていた3歳の「髪置きの儀」、5歳の「袴着(はかまぎ)の儀」、7歳の「帯解(おびとき)の儀」に由来し、現在でも3歳、5歳、7歳にお祝いをします。
お祝いのタイミングに関しては、「数え年」で行われるのが正式でしたが、着物を嫌がらない年齢、トイレトレーニングのタイミング、兄弟姉妹との年齢差など、いろいろな理由から今では「数え年」にはこだわらず行われることが多くなっています。
お祝いの男女別タイミングは、3歳は男の子・女の子、5歳は男の子、7歳は女の子という形が一般的ですが、こちらも兄弟姉妹の年齢差の関係から臨機応変に対応する家庭が増えています。
正式な形に捉われすぎず、本人や家族にとってベストな時期を選ぶのが主流です。
②自宅で着付けを行おう
自宅で着付けを行う場合、出張着付けを利用する場合と自分で着付けを行う場合が多いと思います。
どちらも着物や小物などを早めに準備しておくと安心です。必要なものが揃った一式レンタルなどを利用するのもおすすめですよ。
(1)出張着付けを利用する
プロを自宅に呼んで着付けをしてもらう出張着付け。当日は自分の身支度もありバタバタしがちなママには心強い味方です。
個人でやっていることの多い出張着付けのサービスや価格は、千差万別。そのため予約の方法・ヘアメイクの有無・準備物などきちんとチェックしておくといいでしょう。当日スムーズに着付けに入れるように、着物のサイズ直し、仕付け糸の処理など最低限の準備はしておいてくださいね。
(2)自分で着付けをする
人見知りで子供が大泣き!当日まさかの発熱!色々なハプニングが予想される七五三の着付け。自分で着付けを行うのも1つの手です。慣れない着物にドキドキの子どもも、ママの着付けならリラックスできそうですね。
当日慌てなくていいように、準備と練習をきちんとしておくのがおすすめです。今回は自分で着付けを行う時に特に気になる、ヘアメイクと着崩れ予防法についてご紹介します。
・ヘアメイク
自分でヘアメイクを行う場合、ポイントは髪飾りと前髪。この部分を意識することで、納得のいく仕上がりになります。
<髪飾り>
髪飾りは、1つつけるだけで和装らしさがでるアイテム。七五三のマストアイテムとも言えるでしょう。髪が少なかったり短かったりで落ちてしまう場合は、編み込み、逆毛、三つ編みなどで土台にボリュームを出すと留めやすくなります。
<前髪>
前髪次第で印象がガラリと変わるので、どんな風にするか事前に決めておくといいでしょう。斜めに流すと大人っぽく、おろして重めの前髪にすると子供らしくキュートに、3歳の女の子はおでこを出してもかわいいですね。
ツヤツヤお肌の子どもにはメイクは必要ないと思うかもしれませんが、華やかな着物を着る時は、メイクしたほうがぐっと全体の完成度が上がります。その場合は、子どもが着物でぬぐったりしない程度に薄めを心掛けてくださいね。
・着崩れを防止するには?
子どもによく起こる着崩れは、アイテムを使えば予防できます。
女の子は体に巻く部分と後ろに飾る帯が分かれている「作り帯」を使うのがおすすめ。着付け時間の短縮にもなります。
男の子は、「サスペンダー」を着けるとずれ下がり防止になります。羽織を着る際にきちんと隠れるので、安心して利用してください。
③自宅で七五三の撮影を行うコツ
スタジオで撮る写真もすてきですが、自宅で撮る写真には、自然な表情がたくさん撮れるというメリットがあります。室内で子どもを上手に撮るには、いくつかコツがあるのでご紹介します。
・明るさを意識した設定に
室内だと太陽光がないぶん、どうしても暗くなりがち。ISO感度を上げるなどカメラの設定を明るめにして撮りましょう。フラッシュは明るく撮れますが、のっぺりした写りになってしまうので、できるだけ使わないようにしましょう。
・子どもを撮る高さを意識する
写真を撮る時、高さを意識すると上手に撮れます。基本は子どもの目線の高さで撮ること。そうすることで、子どもの生き生きとした表情が撮れます。
上から撮ると頭が大きく写り、子どもらしさが強調された写真に、逆に下から撮ると、小顔・足長効果がありスタイルが良く写ります。どういう写真を撮りたいかを決めて撮るといいでしょう。
・スマホで撮るときのコツ
スマホで撮る場合は、撮影前に子どもの顔にタッチすると失敗なく撮れます。スマホは、タッチした場所にフォーカスを合わせ、最適な明るさで撮れるよう自動で調整してくれます。逆光でも暗くつぶれてしまうことなく、明るい表情が撮れますよ。
背景をぼかしたり明るさを調整したり、撮った写真を後々アプリなどで加工できるのもスマホ写真のメリットです。
・撮った写真は、フォトブックにしてみては?
子どものかわいい晴れ着姿。せっかくなので、フォトブックにして残してはどうでしょうか。
フォトブックとは、スマホやデジカメで撮影した写真を1冊の本にしたもの。アルバムより軽くすっきりと収納でき、おしゃれ。複数冊作ればおじいちゃん、おばあちゃんへプレゼントもできます。
フォトブックを作るメーカーはいくつかありますが、枚数やサイズ、表紙の素材、ページの綴じ方などを明確にしたうえで選ぶと、満足のいく1冊ができあがりますよ。
七五三の写真は長期にわたって保存することが多いので、画質や表紙の質はいいものを選ぶことをおすすめします。
④オンライン祈祷・参拝をしてみよう
七五三といえば神社へ赴き、祈祷や参拝を行うのが一般的。人混みのこともあり今年はどうしようかと悩んでいる人へおすすめなのが、ネット上で行える「オンライン神社」です。
オンラインで祈祷や参拝ができるのはもちろん、お賽銭やおみくじなど、実際の神社さながらの体験ができます。
オンラインということに違和感を持つ人もいるかもしれませんが、昔から日本には、遠く離れた所から神社の方向を向き参拝する「遥拝(ようはい)」という考え方があります。自宅を「遥拝所」と考えてみてはどうでしょうか。
せっかくなので、普段は行けない神社を選んでみるのもいいですね。
・三輪神社では、オンライン祈祷が可能!
愛知県の大須にある三輪神社は、日本でも珍しい大小3つの鳥居が並んだ「三ツ鳥居」がある神社。その鳥居を八の字を描くようにくぐると、ご利益が3倍になると言われています。
三輪神社では、オンライン祈祷を行っています。指定された時間にオンライン会議ツールZoomを開くと祈祷が視聴可能。料金は、通常の祈祷料に郵送代がプラスされた4,000円です。
三輪神社オンライン祈祷:【オンライン御祈祷】のご案内
出典:三輪神社 / 三ツ鳥居
⑤自宅で七五三の食事会を行おう
七五三では、特別な食事を囲む家庭も多いと思います。これから、自宅で行う七五三の食事会についてご紹介します。
【自分で作る場合】メニューはどうする?
七五三には「お食い初めには、お頭付きの鯛」「ひな祭りには、ちらし寿司」というような決まったメニューはありません。定番としてはお赤飯、ちらし寿司、お刺身、茶碗蒸しなどが多いようです。
子どもの成長を祝う食事なので子どもの好きなものを並べるのもおすすめです。当日はどうしてもバタバタしがちなので、前日にできるだけ準備をしておくといいでしょう。
【プロに頼もう】意外とお手頃?自宅にシェフを呼んで七五三のお祝いはいかが?
自分で料理をしたりデリバリーやテイクアウトを利用したりするのもいいですが、準備や片づけの作業がどうしても出てきてしまいます。優雅に食事を楽しみたいなら、自宅にシェフを呼んで料理を作ってもらうのはどうでしょう。
自分では決して作れないコース料理や好みに合った逸品を、自宅に居ながらにして味わえるのが魅力です。おいしい料理と自宅の安心感。大人も子どもも大満足の食事会になりそうですね。
価格はさまざまですが、1人3,000円~のところも多いようです。外食に比べて格段に高いわけではないので、選択肢の1つに入れてみてはどうでしょうか。
【まとめ】
今年は新型コロナの影響で、入学式や運動会などいろいろな行事が中止になりました。移動や人と接する機会の多い七五三に関しても、どうしようと悩んでいる人もいるかもしれません。
そんな人は、ぜひ今回ご紹介した自宅でできる七五三を参考にしてみてください。普通とは少し違う、思い出深い「七五三」になりますよ。
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